ALS(筋萎縮性側索硬化症)の現状
ALSの根本的な治療法はまだありません。多くの患者様とその家族はとてもつらい思いをされていると思います。
当院における再生医療
当院では、ALS患者様向けの再生医療を提供しています。特に、歯髄幹細胞培養上清液(通称:上清液、エクソソーム)を主成分とした治療を実施しています。
具体的な症例:Case2
- 年齢: 60代男性
- 症状: 健康診断で採血の異常が指摘されました。その後の精査の結果、ALSの疑いがあり、1年後にALSの診断を受けました。
当院での初診時には、診断から半年が経過していました。その際、体幹部から下肢にかけて筋力の低下を自覚し、歩行は可能でしたが、不安定であり、よろけることが多い状態でした。当院で、週に1回、合計4回の上清液(エクソソーム)治療を施しました。
治療結果
治療から一か月後、体幹部に力がはいり、バランスも取れるようになり、安定した歩行ができました。
この方は、その後も定期的に点滴治療をつづけており、治療開始から約1年半が経過していますが、歩行器を使用しつつも、ご自身の足で当院まで来院しています。
注意事項
上清液(エクソソーム)の治療は根治治療ではありません。定期的な通院が必要であり、患者様だけでなくその家族にとっても負担の大きい治療です。しかし、一部の患者様はこの治療によって日常生活や動作を長期間維持できています。
当院の治療実績
当院では、上清液治療で延べ4000例以上を実施しています(2023年10月時点)。ALSの患者様に関しては、40名以上を診療しており、半数以上の患者様に一定の効果が認められています。
おわりに
治療効果については、下記の動画でもご確認いただけます。
この動画でALSという病気に対して、少しでも希望を持っていただけるのではないでしょうか?
ALSは進行性の疾患であり、できなくなることが多くなります。しかし、上清液(エクソソーム)の治療で少しでもできることを増やしてもらいたい。そう思っております。
その他の症例はこちらをご参照ください。
case1:https://smartcl-medical.jp/column/als/als-case1/
case3:https://smartcl-medical.jp/column/als/als-case3/
記事監修
-
東京慈恵会医科大学卒。
慶應義塾大学での勤務を経て、株式会社ZAIKEN設立。
臨床、訪問診療、企業活動など様々な分野に従事。
2020年よりスマートクリニック東京院長。
最新の監修記事
- ALS2024.01.23臨床研究に関する情報公開について(オプトアウト)
- ALS2023.12.13ALS(筋萎縮性側索硬化症)上清液投与 case3
- 再生医療2023.11.01上清液治療の安全性について(製造から投与)
- ALS2023.10.26ALS(筋萎縮性側索硬化症)上清液投与 case2