アルツハイマー型認知症は、三大認知症の中でも最も多い疾患です。
アルツハイマー型認知症を発症すると、徐々に認知機能が低下することで、次第に日常生活も制限され喪失感を覚える方も多いと言います。
現在、アルツハイマー型認知症を根本治療をするような薬剤や方法はありません。しかし、認知機能の低下を遅らせるさまざまな方法は存在します。
本記事では、アルツハイマー型認知症の詳細について解説。アルツハイマー型認知症の原因や症状、治療法について分かりますので、参考にしてください。
アルツハイマー型認知症の症状
アルツハイマー型認知症になると、新しく経験したことや覚えたことをすぐに忘れます。そのため、食事をしたこと自体を忘れたり、友人や親せき、家族の名前を忘れたりする場合もあります。
さらに、判断力や理解力も低下し、金銭の管理や家事などが通常通りに行えなくなることもあります。
また、徘徊や暴力、妄想、無気力といった行動・心理症状(BPSD:Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)が現れることも。
記憶障害や理解力・判断力の低下が中核障害と呼ばれるのに対して、行動・心理症状(BPSD)は周辺症状と呼ばれることもあります。
アルツハイマー型認知症の原因
アルツハイマー型認知症の直接の原因は、脳にたまったアミロイドβやタウと呼ばれるタンパク質だとする説が有力視されています。
蓄積したたんぱく質が、脳細胞を圧迫して、ダメージを与え、脳全体を萎縮させてしまうのです。
しかし、アミロイドβやタウといったタンパク質が蓄積する理由については、未だに明らかにされていません。
一般的な治療方法
アルツハイマー型認知症の治療法には、薬物療法と非薬物療法があります。
症状や重症度に応じて、さまざまな治療法が使い分けられているのです。ここでは、病院で行われるアルツハイマー型認知症の治療法について解説します。
薬物療法
アルツハイマー型認知症を治療できる薬は存在しないため、薬物療法の目的は認知症の進行を遅らせることが基本です。
一般的によく使われる薬は、次のとおりです。
- コリンエステラーゼ阻害薬(塩酸ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン)
- NMDA受容体拮抗薬(メマンチン)
上記の薬は、主に中核症状を緩和する薬剤です。
その他にも、漢方薬や睡眠薬、抗不安薬といった行動・心理症状を軽減させるための薬剤が処方させることもあります。
非薬物療法
非薬物療法も薬物療法と同じく、認知症を根本改善させるための取り組みではありません。
認知症に対して行われる非薬物療法には、たとえば次のような取り組みが挙げられます。
- リハビリテーション
- 園芸療法
- 音楽療法
- 回想法
非薬物療法は症状を遅らせるだけではなく、認知症患者の生活の質を向上させる目的もあります。
認知症患者は、認知機能の低下により、日常生活で可能なことが徐々に制限されます。
そこで、リハビリテーションや各種作業療法を通して日常生活で可能な作業を増やすことで、自尊心や自信を取り戻せる可能性もあるのです。
サイトカイン点鼻療法による治療
アルツハイマー型認知症の治療法として、再生医療の技術を応用したサイトカイン治療もおすすめです。
サイトカイン点鼻療法とは、脳神経細胞の回復をサポートする生理活性物質「サイトカイン」を鼻から体内に投与する治療法です。
すでに臨床研究も実施されており、次のような結果が得られています。
5名を対象にした臨床研究では、認知症の進行を検査する「長谷川式認知症スケール」にて、大幅な改善が見られました。
認知症患者には、4週間にかけてサイトカインが豊富に含まれるヒト乳歯歯髄幹細胞上清液を点鼻投与され、その間に1週間に1度の割合で知能評価スケールが実施されました。
ヒト乳歯歯髄幹細胞上清液とは、幹細胞が生成される過程で生まれる上澄み液のことです。
上清液を使ったサイトカイン点鼻療法は現在、東京都内でも受けられます。
アルツハイマー型認知症発症後、また予備軍の方々の症状改善治療はスマートクリニック東京へ
スマートクリニック東京では、ヒト乳歯歯髄幹細胞上清液を使用したサイトカイン療法にて、アルツハイマー型認知症の治療を行っています。
サイトカイン治療は、認知症予備軍と言われる軽度認知障害(MCI)を患っている方にも、利用可能。点鼻にて投与できるため、自宅にいながらでも自分で投与できるのが魅力です。
認知症や認知機能障害についてお悩みの方は、スマートクリニック東京にご相談ください。
記事監修
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東京慈恵会医科大学卒。
慶應義塾大学での勤務を経て、株式会社ZAIKEN設立。
臨床、訪問診療、企業活動など様々な分野に従事。
2020年よりスマートクリニック東京院長。
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