ALS(筋萎縮性側索硬化症)の現状
ALSの根本的な治療法はまだありません。多くの患者様とその家族はとてもつらい思いをされていると思います。
当院における再生医療
当院では、ALS患者様向けの再生医療を提供しています。特に、歯髄幹細胞培養上清液(通称:上清液、エクソソーム)を主成分とした治療を実施しています。
具体的な症例:Case1
- 年齢: 40代男性
- 症状: 左足の違和感から始まり、3か月後にALSと診断。
当院での初診時には、診断から3年4か月が経過しており、ほとんど足が動かない状態で車いすで来院されました。当院では、週に1回、合計4回の上清液(エクソソーム)治療を施しました。
治療結果
治療から一か月後、左足に動きが戻ってきました。患者様は数年ぶりに足が動いたと大変喜ばれ、私たちスタッフもこの成果に非常に感慨深く思っています。
ただし、治療を継続し足は動くようになったものの、腕の動きや嚥下(えんげ)機能の低下が見られました。これにより、通院が困難になり、治療は一旦中止となっています。
注意事項
上清液(エクソソーム)の治療は根治治療ではありません。定期的な通院が必要であり、患者様だけでなくその家族にとっても負担の大きい治療です。しかし、一部の患者様はこの治療によって日常生活や動作を長期間維持できています。
当院の治療実績
当院では、上清液治療で延べ4000例以上を実施しています(2023年10月時点)。ALSの患者様に関しては、40名以上を診療しており、半数以上の患者様に一定の効果が認められています。
おわりに
治療効果については、下記の動画でもご確認いただけます。
この動画でALSという病気に対して、少しでも希望を持っていただけるのではないでしょうか?
ALSは進行性の疾患であり、できなくなることが多くなります。しかし、上清液(エクソソーム)の治療で少しでもできることを増やしてもらいたい。そう思っております。
その他の症例はこちらをご参照ください。
case2:https://smartcl-medical.jp/column/als/als-case2/
case3:https://smartcl-medical.jp/column/als/als-case3/
記事監修
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東京慈恵会医科大学卒。
慶應義塾大学での勤務を経て、株式会社ZAIKEN設立。
臨床、訪問診療、企業活動など様々な分野に従事。
2020年よりスマートクリニック東京院長。
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