新型コロナウイルスのワクチン接種を受けると、症状の重症化を防いだり、感染しづらくなったりすると言われています。そのため、厚生労働省や各自治体からも、ワクチン接種が呼びかけられています。
しかし、副反応が気になります。
「ワクチンを接種すると、どれほどの倦怠感が現れるのか?」「倦怠感はどれくらい続くのか?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、新型コロナウイルスのワクチン接種後の症状や継続する期間について、厚生労働省の資料をもとにお伝えします。
ワクチン接種後の倦怠感について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
ワクチン接種後の倦怠感は、どんな症状?
ワクチン接種後の倦怠感には個人差がありますが、2回目接種後の方が症状が重い傾向にあります。ワクチンを接種した人からは、だるくて眠れなかったり、筋肉の痛みがつらかったとの声が聞かれます。
中には、発熱や悪寒といった風邪のような症状を伴うことも。そのため、解熱剤を服用してワクチン接種後の発熱を抑えることは問題ないことが厚生労働省からも発表されています。(注1)
ワクチン接種後の体調不良については、次の記事でも解説していますので、参考にしてください。
関連記事:新型コロナウイルスのワクチン接種後の副反応とは?|厚生労働省のデータをもとに医師が解説
ワクチン接種後の倦怠感は、いつまでつづく?
ここでは、厚生労働省発表の「新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査」をもとに、倦怠感が継続する期間をお伝えします。
「ファイザー」と「モデルナ」、「アストラゼネカ」の各社が製造したワクチンのいずれも、接種から2日後に倦怠感のある人の数はピークを迎え、その後は徐々に減少。
長い場合だと、1週間以上にわたって倦怠感が続くこともあるようです。ここでは、日本で接種されている3タイプのワクチンについて、それぞれ詳しく解説します。
ファイザー社製ワクチン
引用元:新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査|厚生労働省
ファイザー社製のワクチンは、2回目接種後に倦怠感が出る傾向にあり、最も倦怠感を感じるのは2回目接種後の2日目です。
その後、徐々に倦怠感がなくなる人が増加し、5日後には10%を切ります。
しかし、倦怠感が長く残る場合、1週間以上続くこともあるようです。
モデルナ社製ワクチン
引用元:新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査|厚生労働省
モデルナ社製のワクチンは、接種後2日目に倦怠感を感じる人がピークになります。
その後、徐々に倦怠感がなくなる人が増えて、5日目には5%ほどになるようです。
ファイザー社製のワクチンを受けた人よりも、倦怠感を感じる人の割合が高いのですが、3日目以降は減少傾向に転じるのはファイザー社ワクチンと同じです。
アストラゼネカ社製ワクチン
引用元:新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査|厚生労働省
上記のグラフは、1回目の接種後に倦怠感を感じた人の推移です。
アストラゼネカ社製のワクチンは、2回目よりも1回目の方が、倦怠感が現れる確率が高い点で、ファイザー社製とモデルナ製の両省と大きく異なります。
他社との共通点は、接種から2日後に倦怠感がある人が最も多くなることです。
ワクチン接種後の後遺症への対処方法
ワクチン接種後の後遺症への対処法は次の通りです。
ワクチン接種後は発熱する場合もありますので、風邪で発熱したときと同じような対処法が推奨されています。
各項目について詳しく解説します。
解熱鎮痛薬を服用する
ワクチン接種後に発熱や痛みでつらい場合は、医師が処方する薬以外にも、市販の解熱鎮痛薬や非ステロイド性抗炎症薬で対応しても良いでしょう。(注1)
ドラッグストアには、アセトアミノフェンやイブプロフェン、ロキソプロフェンなどの薬が販売されています。
服用する際は、薬剤師の説明を受けたり、添付文書をしっかり読んだりして用法や容量を守ってください。
発熱時は水分を十分に摂取する
発熱した場合は水分の補給が重要です。熱が出ると汗をかきやすくなり、呼吸が荒くなるため、体内から多くの水分が奪われます。
そのため、水分を補給しなければ、脱水症状を起こす可能性があるため注意をしましょう。(注2)
医師に相談する
副反応の症状が重い場合や長引く場合は、医師に相談しましょう。
ごく稀なことはではございますが、ワクチン接種後には心筋炎やアナフィラキシー、血栓症を発症した報告もあります。
重篤化するのを防ぐためにも副反応の症状が強い場合は、早めに医療機関を受診するようにしてください。
ワクチン接種後の倦怠感でお困りの方はスマートクリニック東京にご相談ください
新型コロナワクチンは2回目に倦怠感が現れやすく、症状の継続期間は1週間以上になる場合もあります。
日本で扱われているファイザーやモデルナ、アストラゼネカ製のワクチンのすべてに共通して、倦怠感が現れる可能性が高いです。
倦怠感が重い場合や長引く場合は、重篤化させないためにも医療機関に相談しましょう。
スマートクリニック東京では、サイトカイン療法で新型コロナウイルス後遺症の倦怠感などの症状に対応いたします。サイトカイン療法とは、新型コロナウイルスで起こる炎症にアプローチして、倦怠感を軽減させる治療方法です。
点鼻でも治療を受けられ、副反応なども少ない安心の治療法ですので、副反応でお困りの方は、どうぞご相談ください。
(参考)
記事監修

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東京慈恵会医科大学卒。
慶應義塾大学での勤務を経て、株式会社ZAIKEN設立。
臨床、訪問診療、企業活動など様々な分野に従事。
2020年よりスマートクリニック東京院長。